おがわクリニック

〒576-0041 大阪府交野市私部西2-6-1 メディカルテラスかたの1F
072-808-6553

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睡眠時無呼吸症候群

Medical

睡眠時無呼吸症候群(OSA)について

OSA

睡眠時無呼吸症候群(Obstructive Sleep Apnea, OSA)は、睡眠中に喉の筋肉が過度に弛緩して気道が塞がり、呼吸が一時的に止まる疾患です。これにより無呼吸が繰り返され、十分な睡眠を妨げ、起床時に頭痛、体の怠さ、口渇、日中の傾眠などが現れます。

さらに、これらの症状以外にも、睡眠中のいびきや夜間頻尿が見られます。
長期的には、OSAは高血圧、心臓病、脳卒中、糖尿病などの重篤な健康問題を引き起こすリスクを高める可能性があります。これは、無呼吸時に体内の酸素レベルが低下し、心拍数の変動や血圧上昇を引き起こすためです。
さらに、OSAは生活の質にも影響を及ぼします。昼間の疲れや集中力の低下は仕事や学業のパフォーマンスに悪影響を及ぼし、運転中の居眠りなど、事故リスクを高めることがあります。

診断は、 睡眠検査(ポリソムノグラフィ)が一般的に用いられます。この検査は、患者様の睡眠中の様々な生理学的データを記録し、無呼吸や低呼吸のエピソードを特定します。

治療は、ライフスタイルの変更、CPAP(持続陽圧呼吸療法)の使用、あるいは場合によっては外科手術が含まれることがあります。適切な治療を受けることで、OSAの症状や合併症のリスクを軽減することができます。最後に、睡眠時無呼吸症候群は深刻な健康問題であると認識し、早期の対策が重要であると言える疾患です。

次にあげる症状にあてはまるものはありませんか?

  • 大きないびきをかく
  • 夜間睡眠中に呼吸が止まる
  • 日中いつも眠い
  • 仕事や学業に集中できない(成績不振)
  • 居眠り運転をよく起こしそうになる
  • 起床時の頭痛やだるさ
  • 熟睡感がない
  • 夜中に何度も目が覚める
  • 夜中に何度もトイレに起きる
  • 起床時に口が非常に乾いている

この中にいくつかあてはまる方はOSAの可能性が高いです。

当院では2024年6月の診療報酬改定により、CPAP(在宅持続陽圧呼吸療法)のオンライン診療が可能となりました。
これまで月1回の来院が必要でしたが、自宅からLINEを利用したオンライン診療を受けることができます。初回のみ来院が必要となりますが、お時間の無い方、遠方の方、他院でCPAP治療を受けていた患者様も、お気軽にご相談ください。

WEB予約受付

睡眠時無呼吸症候群(OSA)原因

睡眠時無呼吸症候群(OSA)の主な原因は、上気道の閉塞に起因する無呼吸または低呼吸です。これには、形態的原因(扁桃肥大、アデノイド肥大、巨舌症、小顎症、鼻中隔湾曲症など)や、他の要因が含まれます。

  • 肥満:過剰な体重は、首周りの脂肪を増加させ、これが上気道を圧迫する可能性があります。
  • 筋肉の弛緩:睡眠中、特に深い睡眠段階では、喉の筋肉が過度にリラックスし、気道が狭くなることがあります。
  • 加齢:年齢と共に上気道の筋肉が弱くなり、気道が狭まる可能性が高くなります。
  • 家族歴:遺伝的要因も関与し、家族にOSAの既往がある場合、リスクが高くなる可能性があります。
  • ホルモンバランスの異常:例えば、甲状腺機能の異常はOSAのリスクを増加させることが知られています。
  • ライフスタイル:アルコールの摂取や喫煙は、上気道の筋肉を弛緩させたり、気道の炎症を引き起こしたりする可能性があります。
  • 男性:男性は女性に比べ、構造的な違いやホルモンの影響でOSAを発症する可能性が高いです。

これらの要因の組み合わせが、上気道の閉塞とそれに続く無呼吸や低呼吸を引き起こす可能性があるため、個々のライフスタイルや健康状態に応じて適切な対策を講じることが重要です。

当院でのOSA診療について

当院では、睡眠時無呼吸症候群(OSA)の診断を行うために、PSG(ポリソムノグラフィー)検査を提供しています。

診療について

簡易型PSG

簡易型PSG

簡易型PSGは、睡眠時無呼吸症候群やその他の睡眠障害を家庭で簡易的に診断するための装置です。通常のPSGと異なり、多くのセンサーや複雑な設定は必要ありません。装置はコンパクトで、心拍数、酸素飽和度、および呼吸パターンなどの基本的な生理データを記録します。患者様は、寝る前に装置を装着し、普段通りに寝ます。装置は通常、指に取り付けられる小さなセンサーと、胸部を囲むベルト、鼻のセンサーから構成されています。これにより、睡眠中の酸素レベルや呼吸のパターンを非常に正確に記録することができます。
簡易型PSGは、通常の睡眠環境でデータを収集するため、診断の精度が高く、患者様にとってストレスが少ない検査方法です。

出張精密PSG検査

出張精密PSG検査

以前は精密PSG検査のために患者様に入院して頂く必要がありましたが、当院では出張での精密PSG検査を提供しています。入院時に患者様が普段と異なる環境で眠るため、寝つきが悪くなり、正確なデータが得られないことがありました。
これに対し、出張精密PSG検査では、検査技師が患者様のご自宅を訪問し、普段の睡眠環境で検査を行います。検査技師は、患者様に検査装置の装着をサポートし、正確なデータ収集を行います。これにより、日常的な睡眠パターンを捉えることができ、より正確な診断が可能となります。
また、出張精密PSG検査は、検査費用のみで済み、入院費用がかからないため、経済的な負担も軽減されます。普段と同じ環境での検査により、患者様の快適さとデータの精度が向上します。

出張精密PSG検査の手順

1診察
医師が必要と判断した患者様に対し、精密PSG検査を行います。
検査の日程、検査の流れについて詳しく説明します。
2検査当日の夜
検査当日はリラックスし、普段通りの生活を心がけてください。
21時頃に検査技師が患者様の自宅を訪問し、精密PSG検査の機器を装着します。
検査技師が到着する前に、夕食や入浴を済ませ、就寝用の服装でお待ちください。
検査機器は、椅子などに座っている間に装着します。
機器装着後は、飲水が可能です。
3検査翌日の朝
患者様が起床したら、検査は終了です。
患者様自身で検査機器を外してください。
検査機器は、担当者が回収に伺うか、患者様ご自身で持参いただく形となります。

PSG検査出張実績

  • 交野市
  • 四條畷市
  • 枚方市
  • 門真市
  • 寝屋川市
  • 東大阪市
  • 八尾市
  • 八幡市
  • 高槻市
  • 京田辺市
  • 京都市
  • 奈良市

上記以外にも出張検査エリアも拡大しております。症状が気になる方は、まずは検査をご検討下さい。

睡眠時無呼吸症候群の治療(CPAP療法)

睡眠時無呼吸症候群の治療

当院では、睡眠時無呼吸症候群の治療にCPAP(Continuous Positive Airway Pressure)療法を採用しています。この治療は睡眠時無呼吸症候群の治療法の中で最も効果的で、一般的に広く認知されている方法です。
CPAP療法では、特別なマスクを着用し、一晩中一定の気圧の空気を患者の気道に送り込むことで、気道が開放され続け、無呼吸や低呼吸が防止されます。この結果、質の良い睡眠が可能になり、日中の疲労感や頭痛、集中力の低下などの症状が改善されます。
CPAP療法の初期段階では、マスクや風圧に慣れるための時間が必要です。しかし、適切なフィッティングと継続的な使用により、ほとんどの患者様は快適な使用感を得ることができ、生活の質が大幅に向上します。
なお、当院では、患者様一人ひとりの状態に合わせて、最適なマスクの選択や風圧の調整など、細かな設定を行っております。

CPAP治療をすることでの効果

無呼吸・低呼吸、いびき
の消失
CPAP療法は、機器から一定の圧力で空気を送り込むことで、気道を確保し、無呼吸や低呼吸を防ぎます。これにより、睡眠時のいびきも大幅に減少することが多く、患者様だけでなく、同じ部屋で寝る家族様にとっても、質の高い睡眠が可能となります。
低酸素血症、高炭酸ガス血症などの改善
無呼吸時には、肺に酸素が供給されず、体内の酸素濃度が低下します。これが慢性化すると、組織に必要な酸素が行き渡らなくなります。CPAP療法は、気道を開くことで十分な酸素が供給されるようにし、これにより低酸素血症が改善され、体内の酸素・二酸化炭素のバランスも正常化します。
睡眠の質の向上
無呼吸・低呼吸が頻発すると、睡眠が何度も中断され、深い睡眠が得られません。CPAP療法で気道が確保されると、睡眠中断が減り、REM睡眠や深い睡眠が増えるため、熟睡感が得られ、朝の目覚めも良くなります。これにより、日中の眠気や集中力の低下も改善されます。
高血圧や不整脈などの改善
睡眠時無呼吸症候群は、自律神経の乱れや交感神経の過剰な活性化を引き起こすことが知られており、これが高血圧や不整脈の原因となります。CPAP療法は、無呼吸の改善により、自律神経のバランスを整えることができるため、これらの循環器系の症状も改善されることが報告されています。
これらの効果により、CPAP療法は、患者様の生活の質を大幅に向上させる可能性がある重要な治療法となっています。
さらに、CPAP治療の長期的な利点として、循環器系疾患や糖尿病のリスク低減も挙げられます。無呼吸が改善されることにより、体へのストレスが減少し、全身の炎症反応が抑えられ、血管の健康が保たれます。これにより、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが減少するとされています。

当院でのCPAP治療について

大阪府では交野市、枚方市、寝屋川市、東大阪市、高槻市、四條畷市、門真市、そして京都府の八幡市、京田辺市を中心に、現在約1000名の患者様が睡眠時無呼吸症候群(OSA)の治療としてCPAP療法を利用されております。交野市はもちろんですが、特に枚方市や寝屋川市からも多数の患者様が来院されていることが特徴です。

当院では、すべての患者様のCPAP使用データを丁寧に解析し、その結果に基づいてきめ細やかなアドバイスを行うことで、患者様がより快適にCPAP療法を継続できるようサポートしています。これにより、当院のCPAP療法の継続率は90%以上となっており、患者様から高い評価をいただいております。

さらに、当院では糖尿病、高血圧、不整脈、動脈硬化などの合併症に対しても、多数の専門医が在籍しており、これらの症状に対してもきめ細かく対応が可能です。睡眠時無呼吸症候群とこれらの合併症は密接に関連しており、総合的なアプローチが必要とされます。

睡眠時無呼吸症候群の改善は生活の質の向上に大いに寄与します。当院の経験豊富なスタッフがしっかりとサポートし、患者様一人ひとりの状況に合った治療を提供いたします。当院のスタッフ一同、皆様のご来院を心よりお待ちしております。