原因

風邪症候群の原因は、主にウイルスです。ウイルスは、感染者のくしゃみや咳などで飛び散る飛沫や、手に付いたウイルスを鼻や口に触れることで感染します。風邪を引き起こすウイルスには、ライノウイルス、コロナウイルス、インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、RSウイルス、アデノウイルスなどがあります。ウイルス以外にも、細菌やマイコプラズマ、クラミドフィラなども風邪の原因となることがあります。

治療

風邪症候群の治療は、主に対症療法です。つまり、症状を和らげるための薬や処置を行いますが、ウイルスそのものを治す薬はありません。ただし、インフルエンザウイルスには、タミフルやリレンザなどの抗インフルエンザ薬が効果的です²。また、細菌感染が疑われる場合は、抗菌薬が必要になることもあります。

対症療法としては、以下のようなものがあります。

風邪症候群の治療には、十分な休養と水分・栄養補給が必要です。また、保温や保湿も大切です。風邪の症状は、通常は1週間程度で軽快しますが、咳だけは数週間残ることもあります。自然に軽快しない場合や、症状が悪化する場合は、医師の診察を受ける必要があります。

検査

風邪症候群の診断は、主に症状や問診によって行われます。風邪の原因となるウイルスや細菌を特定するための検査は、一般的には行われません。ただし、インフルエンザウイルスに関しては、鼻腔拭い液による迅速抗原検査が行われることがあります。また、A群溶連菌咽頭炎や肺炎などの合併症を除外するために、咽頭ぬぐい液や血液検査、胸部レントゲンなどの検査を行うこともあります。

合併症

風邪症候群は、通常は自然に治癒しますが、時には重篤な合併症を引き起こすことがあります。合併症としては、以下のようなものがあります。

これらの合併症は、風邪の症状が悪化したり、長引いたりする場合に疑われます。また、高齢者や基礎疾患がある人は、合併症のリスクが高くなります 。合併症の予防や早期発見のためには、風邪の症状に注意し、必要に応じて医師の診察を受けることが大切です。

当院では

風邪症候群の診療に呼吸器専門医が積極的に取り組んでいます。新型コロナウイルスの流行に伴い、まずはオンラインでの診療を行っております。