おがわクリニック

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リウマチ

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リウマチ

リウマチとは、関節や筋肉、皮膚などに炎症を起こす病気です。代表的なものに「関節リウマチ」と「膠原病」があります。関節リウマチは、手足の小さな関節に炎症が起こり、関節が腫れたり痛んだりする病気です。膠原病は、全身の結合組織に炎症が起こり、関節だけでなく内臓や血管などにも障害を起こす病気です。膠原病には、全身性エリテマトーデス(SLE)やシェーグレン症候群などがあります。

リウマチは自己免疫疾患と呼ばれるグループに属します。自己免疫疾患とは、本来体を守るべき免疫システムが誤って自分の体を攻撃する反応です。リウマチの原因はまだ完全には解明されていませんが、遺伝的素因や感染症、ストレス、喫煙などが関係していると考えられています。

リウマチは自覚症状がある場合もあれば、ない場合もあります。自覚症状がある場合は、関節の腫れや痛み、こわばり、発赤や発熱などが見られます。自覚症状がない場合でも、潜在的に関節や内臓に障害が進行していることがあります。そのため、定期的に血液検査や画像検査を受けて、自分のリウマチの活動度を知ることが大切です。また、早期発見・早期治療を行うことで、障害の予防や進行の遅延につながります。

原因

リウマチの原因はまだ完全には解明されていませんが、遺伝的素因や感染症、ストレス、喫煙などが関係していると考えられています。

遺伝的素因
リウマチにかかりやすい遺伝子型(HLA型)を持っている人は、持っていない人よりもリウマチにかかる確率が高くなります。しかし、遺伝子型だけではリウマチにかかるとは限りません。他の要因と組み合わさって発症する可能性があります。
感染症
感染症にかかると、免疫システムが活性化して、微生物を排除しようとします。しかし、微生物と自分の体の一部が似ている場合や、微生物が自分の体の中に隠れている場合などに、免疫システムが誤って自分の体を攻撃することがあります。これが自己免疫反応です。リウマチに関係する感染症としては、歯周病やヘリコバクター・ピロリなどが挙げられます。
ストレス
ストレスにさらされると、ホルモンや神経伝達物質などのバランスが崩れて、免疫システムに影響を与えます。ストレスはリウマチの発症や悪化の引き金になることがあります。個人差がありますが、仕事や家庭の問題、人間関係のトラブル、交通事故や災害などが代表的な例です。
喫煙
喫煙はリウマチの発症や悪化に悪影響を及ぼします。喫煙によって、血液中の酸素が減り、血管が収縮し、血流が悪くなります。これによって、関節や内臓への酸素や栄養の供給が低下し、障害が進行しやすくなります。また、免疫システムのバランスが崩れて、自己免疫反応が起こりやすくなります。さらに、リウマチ治療薬の効果が低下したり、副作用が増えたりすることもあります。

治療

当院では、リウマチ専門医が診察・治療を行っております。まずはご自身のリウマチの活動度を知ることから始めましょう。血液検査や画像検査で、リウマチの活動度や障害度を測定します。

リウマチの原因や合併症の有無を調べるために、以下のような検査を行います。

  • 尿検査
  • 血液生化学検査
  • レントゲン
  • 心電図
  • 心臓超音波検査
  • 関節エコー
  • 肺機能検査
  • 抗核抗体検査

これらの検査によって、リウマチの原因や合併症の有無、重症度などを判断し、治療計画を立てます。

リウマチの治療には、生活指導と薬物療法があります。生活指導では、以下のようなことを指導します。

  • 喫煙をやめる
  • 適度な運動をする(週に3回以上、30分以上)
  • 適正体重を保つ
  • カロリーや塩分を控える
  • 野菜や魚などを積極的に摂る
  • ストレスを減らす
  • 睡眠時間を確保する

当院では、管理栄養士が食事指導を行っております。食事指導では、個々の体重や血液検査の結果、食事内容などに応じて、必要なカロリーや栄養素の量や割合を計算し、具体的なメニューや食品交換表などを提供します。また、食事記録表や血糖自測表なども活用して、食事とリウマチの関係を理解していただきます。

生活指導だけではリウマチの活動度が下がらない場合は、薬物療法が必要になります。薬物療法では、ステロイドや非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などの対症療法と、抗リウマチ薬(DMARDs)や生物学的製剤(バイオ製剤)などの根治療法があります。対症療法は、関節の腫れや痛みを抑えることを目的とします。根治療法は、リウマチの原因である自己免疫反応を抑えることを目的とします。

当院では、最新の治療ガイドラインに基づいて、最適な薬剤を選択し、用量や服用方法を指示します。また、複数の薬剤を併用する場合もあります。最新の薬物療法であるJAK阻害薬やIL-6阻害薬なども積極的に使用しております。

薬物療法を行う場合は、定期的に血液検査や画像検査を受けて、リウマチの活動度や障害度だけでなく、肝機能や腎機能などもチェックする必要があります。また、胃潰瘍や感染症などの副作用に注意する必要があります。副作用が出た場合は、すぐに医師に相談してください。

薬物療法と生活指導は、両方とも重要な治療法です。薬物療法だけでなく、食事や運動などの生活指導も守ることで、より効果的にリウマチコントロールを行うことができます。また、生活指導は、他の生活習慣病や心血管病の予防にも役立ちます。

合併症

当院では、合併症の早期発見・早期治療に力を入れております。合併症は、関節だけでなく内臓や血管などに障害を起こして、貧血や高血圧、心不全や心筋梗塞、腎不全や肺線維症などの重大な病気になることがあります。合併症は血液検査だけでは分かりにくいことも多いため、以下のような検査を行っています。

関節エコー
関節の軟骨や骨、滑膜などを超音波で観察することで、関節破壊の有無や進行度を判断します。関節破壊は、リウマチの合併症の中で最も多く、関節の変形や機能障害につながることがあります。
心臓超音波検査
心臓の大きさや動き、弁の状態などを超音波で観察することで、心不全や心膜炎の有無や重症度を判断します。心不全や心膜炎は、リウマチの合併症の中で最も重要で、死亡率を高めることがあります。
肺機能検査
肺の容量や通気性などを測定することで、肺線維症や間質性肺炎の有無や重症度を判断します。肺線維症や間質性肺炎は、リウマチの合併症の中で最も多い肺の障害で、呼吸困難や低酸素血症につながることがあります。当院では、肺機能検査だけでなく、CT検査も行っております。CT検査は、肺の細かい構造や炎症の範囲を詳しく観察することができます。また、呼吸器内科医と連携して、的確な診断と治療を行っております。

これらの検査は、当院で行うことができます。また、必要に応じて他の専門医と連携して、より高度な検査や治療を行うこともできます。

当院では、リウマチ専門医をはじめとする多数の専門医が在籍しており、総合的にリウマチ診療が可能となっております。関節や内臓、血管などの障害を早期に発見し、最新の治療法で対応いたします。また、生活指導や食事指導なども行っており、患者様のQOL(生活の質)の向上を目指しております。リウマチでお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。