COPDの検査
当院では、COPDの診断と管理のために、以下の検査を行っています。COPDは全身の疾患とされており、肺だけでなく他の部位の状態も評価しています。
- スパイロメトリー(肺機能検査)
- 深呼吸して息を吹き出していただき、肺がどれだけの空気を取り入れられるかを測定します。これにより、肺の気流制限の有無や程度を評価します。この検査はCOPDの診断に非常に重要です。
- 胸部CT検査
- COPDの患者様は肺がんの合併率が高いため、当院では胸部CT検査を実施しています。これにより、肺の組織について詳細な情報を取得し、肺気腫や肺がん等の病変を早期に発見することを目指しています。
- 心機能評価
- COPDは心血管系への影響も及ぼすことがあります。心機能の評価として、心電図や心エコー検査を実施して、心臓の状態を確認します。特に、COPD合併症の一つである肺高血圧症の評価には心エコーが重要です。
- 動脈硬化の検査
- COPDの患者様は動脈硬化のリスクが高まることがあります。当院では動脈硬化の評価として、動脈硬さ指標(CAVI)や足関節腕関節指数(ABI)、頸動脈エコーの測定を行い、血管の健康状態や動脈硬化の程度を総合的に評価します。
- 骨粗鬆症の検査
- COPDの治療に使用されるステロイド薬は骨粗鬆症のリスクを増加させることがあります。骨密度測定などの検査を行い、骨の健康状態を評価します。
これらの検査により、COPDだけでなく、他の合併症や全身状態を総合的に評価し、最適な治療を患者様に提案しています。